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2013年3月20日 (水)

DCサーボとは

Dc_servo1

「DCサーボ」というキーワードは、オーディオアンプなどのカタログやwebサイトで良く目にすると思います。  その正体は一体なんなのでしょうか。

今日は、その中身と動作について紹介しましょう。 

 

実は、直流モーターを使ったサーボモーター(フィードバック回路が内蔵されたモーター)にもこの名称が使われるため混乱が多いですね。 回路技術としては、「DCサーボ回路」と書いた方が良いと思います。 同様にモーターの方も「DCサーボモーター」が正式名称です。 

 

さて、DCサーボ回路は、どういう時に使うものなのかを知っておく必要があると思います。

その名称から想像できるとおり、オーディオ信号ではなくDC(直流)に関する回路技術のひとつです。

本来、アンプ回路単独でDCオフセットやDCドリフトが少ないのが理想ですが、電流帰還アンプなど一部の回路構成では、どうしても安定しない事があります。
そういう時に、NFB回路にこのDCサーボ回路を加えて、強制的にDC漏れを抑えこむというのが目的です。

 

 

DCオフセットとは、出力にDCが出てしまうことを言います。 

DCドリフトとは、DCオフセット調整機能があったとして、一旦出力DCを0Vへと調整した後に温度変化や電源電圧変動などで、出力にDCが出てしまう事を指します。 もちろん調整機能がなくDCオフセットが出ているものに対して、さらに温度変化でDCドリフトが重なってくることもあります。 

 

このDC漏れは、ヘッドホンアンプなら±10mV程度、スピーカ用アンプなら±100mV以下くらいに抑えておきたいものです。 特に、最近の感度が高くインピーダンスの低いヘッドホンなら±3mV以下にしておかないと
音質へも影響がでる可能性があります。

 

  さてさて、前おきが長くなってしまいましたが、DCサーボの回路の説明にはいりましょう。

上の図のように、オペアンプで構成された、アクティブフィルタの一種です。 この回路の定数ですと、0.16Hzという非常に低いカットオフ周波数となります。  つまりそれ以上の周波数成分には応答せず、直流成分だけを増幅する回路となっています。
このDCサーボ回路もNFBの一環ですので、信号を増幅しているアンプ側へと影響が出ますから、出来るだけ、邪魔をしないように高い抵抗値でDCだけを抽出するようにします。 またフィルタのコンデンサも電解を使わずフィルムタイプを使用したいので、オペアンプはFET入力タイプを採用しておく方が音質的に有利です。
 
ただし、FET入力オペアンプは、バイポーラ入力オペアンプに比べてDCオフセットが大きいことが多いですから、注意が必要です。 DCサーボのオペアンプがDC漏れしていたなんてマヌケなことにならないようにします。

 

DCサーボ回路の入力は、当然、アンプの出力ノードです。 そしてサーボの出力は、回路のどこかへと接続しますが、これは回路構成により色々あります。

 

もっともオーソドックスなのは、信号のフィードバックしている点へと加算する方法です。

信号を反転して+側ノードへと返す方法もあります。 ちょっと難しいのは、前日紹介したアレキサンダー型電流帰還アンプのDCサーボでしょうか。

 

Cfa_amp2_dc

 

この回路は、オペアンプの電源ラインを通じて信号を後段へと伝えてるので、DCサーボ回路の出力はGNDへと捨てているように見えますね。 面白い回路です。

 

DCサーボ回路は反転回路で構成していて、GND基準ではなく、入力のDC成分基準にしていることろも興味深いです。

実は、この回路を応用して、もう少しシンプルなアンプを組んだ事があります。 あまりにアレキサンダー型の音質が良かったからです。

今、私がメインで使用しているパワーアンプがそれなのですが、近いうちに紹介できればと思います。

当時、スペックヲタクだった私はその回路の特性に満足したのでした。
スルーレート250V/us S/N比 127dB ・・・・    

 

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コメント

初めまして、
ここ数日読みふけってました。
自作派の自分は、在籍中最後のアンプとなる物を製作していましたが、トラブルでデッドロック状態となり、その解決策を探す為にあっちこっちを徘徊中に、このサイトを見つけました。
漸くそのアンプも完成し、時間が出来たので一気に読ませて頂きました。

今回の話題と関連のアレキサンダー型電流帰還アンプを興味深く読んで感心していました、アナデバのアプリケーションは参考になりました。
もう作る事は無いだろうと思っていたアンプですが、また変な浮気心が湧いてきました。

この先も勝手にお邪魔をして、興味深い読み物を楽しませて頂きます。

はじめまして。 こんばんは。

書くときは、気ままに、テキトウに書いていますが、一気に読破しようとすると、大変かもしれませんね。

アレキサンダー氏のアンプは、出力段にIGBTを使っていて、同型は入手不可能かもしれません。
IGBT自体は現在も製造されていますが、電子ジャーとか、電車のVVFなどに使用される、でかいブロック形状の
ものばかりです。 さすがにそれではアンプは組めないと思います。

と言うことで、私はサンケンLAPTを使用してみました。 大電流MOSやIGBTより速度を速くすることが
容易ですし、発振しにくいのでオリジナルよりは作りやすいかもしれません。 

オーディオアンプは、もう枯れた技術なのかもしれませんが、作る毎に新しい発見があって面白いですね。

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