Select Your Language

免責事項

  • 本サイトの情報の利用、内容、サービスによって、利用者にいかなる損害、被害が生じても、著者は一切の責任を負いません。ユーザーご自身の責任においてご利用いただきますようお願いいたします。

    本サイトで頒布している基板およびキットは、技術者、またはそれに準ずる電気的知識をお持ちの電子工作ファンの方のためのものです。 一般のオーディオファンの方のためのものではありません。
    また、頒布基板およびキットは、いかなる条件でも動作を保証するものではございませんので、あらかじめご了承ください。

    電子工作では、火傷、感電、火災などの可能性があります。 十分に注意をして作業して下さい。

    営利目的のご使用は認めておりません。  記事の転載や、基板・キットの商用利用の方は、ご連絡ください。
    学生やサークルの学習目的でまとめてご購入する場合は特別なコースをご用意させていただきます。

スポンサー

« 本日の上原ひろみ | トップページ | 差動回路のカスコード バリエーション »

2013年1月13日 (日)

トランス電源 いろいろ

オーディオで良く使うトランス式の電源。 整流回路の構成とその特徴を列挙します。 

 

トランスの出力は交流なので整流して直流電圧を取り出します。  

ただし、交流理論どおり、交流の実効値の1.4倍のDC電圧にはなりません。 コンセントの電源がきれいな正弦波ではないのと、整流素子によるロス電圧があるためです。 おおよその計算としては、

  AC電圧 × 1.4倍 - (1~2V)   

とみて良いです。  AC10Vなら、10x1.4 -1 = 13V です。 更にトランスの電圧変動も考慮する必要があります。 12Vと書いてあるトランスの無負荷電圧は12Vではありません。 小さいトランスの場合15%〜20%ほど高い場合もあります。

 

では早速みていきましょう。  

■センタータップ式ブリッジ整流

Power1 

特徴は、ダイオードの使用個数、巻き線数など非常に効率がよい(無駄がすくない)ことがあげられます。

ところが、一部の高級オーディオでは、ある時期からあまり採用されなくなりました。 

 

 

その理由とは 

一説によると、トランスの構造上、センターの上下の巻き線の長さや巻き数、鉄心からの距離などを全く同一とすることが出来ず、整流時の電流の行き来がセンタータップの配線に流れて入り乱れる。

また、そこにスピーカからのリターン電流も混じる。 さらには、その汚い電流がシャーシアースにも流れ込んで音に悪影響を及ぼすらしい。

その電流を測ったことは無いのですが、ここに興味深い内容が記載されています。 

ちなみに、巻き線のAC電流が1Aなら、整流後のDC電流は0.63倍の 0.63A を取り出すことができます。

 

こちらは、

■センタータップを無くした±独立整流タイプ

Power2

センタータップ式に代えて採用されることが多い方式です。

+側、-側で独立していて、しかもグランドに直接巻き線が繋がっていない。

独立に整流された電流はそれぞれのコンデンサへチャージするだけ。グランドを揺さぶるようなエネルギーは発生しない。

整流素子の数が2倍必要になってしまうのが弱点。 

 

ブリッジ整流と同様に、巻き線のAC電流が1Aなら、整流後のDC電流は0.63倍の 0.63A を取り出すことができます。

 

 

 

最後に

■センタータップ式の両波整流(片電源)

Power5   

片側電源です。 整流管を使えば真空管アンプ時代の電源回路です。 整流素子の少なさが特徴です。 その分トランスの巻き数が多い。

巻き線に流れる電流は片波分と負担が少ないため、取り出せる電流は ACが1AならDCも1Aです。 

とは言っても、巻き線を沢山巻く必要があるため、細い線となり銅損が増えます。 現代のように整流素子が安価に入手できるのであれば、採用するメリットは少ないと思います。

 

 

その他の構成として、片波整流がありますが、オーディオ向けではあまり見たことないです。

 

リップル電流・電圧 ともにが大きいからと推測しています。

 

高級機、普及機ともにセンタータップ式のブリッジ整流が一番良く使われていると思います。

この整流・平滑回路の後に定電圧回路を入れたり入れなかったりと、いろいろバリエーションはあるのですが、それはまた別の機会に紹介できればと思います。

 

 

 

« 本日の上原ひろみ | トップページ | 差動回路のカスコード バリエーション »

電子回路」カテゴリの記事

コメント

初めまして。
最近よく拝見させていただいています。とても参考になります。
今日の記事はびっくりです。(びっくりしてこコメントしてしまいました。)
いつも最初にあるセンタータップ式ブリッジ整流で何の疑いもなく作っていました。
現在頒布されているHPA-12になぜ8個なんだろうと思っていましたが、解決です。
たかじんさんはセンタータップ式ブリッジ整流とセンタータップを無くした±独立整流タイプとを比較されたと思いますが実際その音の違いはいかがな物でしょうか?
今までのものを変更しなくてはいけないかもしれません。

yanam さん はじめまして
 
そうですね。 ヘッドホンアンプぐらいの電流では、その差は僅かだと思います。 実際に聴いた感じでも
大音量で聴いたときのドラムスの力加減が多少明確に聞こえるとか、ボーカルの生々しさが
僅かに良くなっているかな。 という程度。 10分も聴いていると慣れてしまう。 そんな感じです。 
 
ただ、アナログアンプに関しては、こういう僅かなものの積み重ねで最終的な印象が大きく変わると考えています。

例えば他の部分では、定電流回路などの音楽信号以外の電流をGNDへ極力流さないとか、
初段はNPN/PNP混在にしないとか、基板パターンレイアウトなど、ひとつひとつの変化は僅か
だったり、殆ど効果がないというものでも、なるべく理想的な方向へもっていくことで、多少なりとも音は
良い方向へ向かって行くと思います。
 
パワーアンプになると、それなりに違いが出てくると思いますが、ヘッドホンアンプでは、この部分だけ
変更しても差は僅かです。 他に手を入れる所が思いつかないくらい煮詰まっているのであれば
実験して試しに聴いてみるというのは良いかもしれません。 
 

初めまして。
色々とオーディオの知識(論理的な)を勉強したくネットを彷徨っているうちに、最近
たかじん様のブログを知り拝見させていただいております。  
今回の電源のお話で、私も以前よりセンタータップ式ブリッジ回路で小さなアンプや
フォノイコなど作りましたが、どうもセンタータップの基準電源や、FG等は少し気持ち悪い
回路であると考えておりました。 今回の独立整流タイプはゆうなれば電池が2個有る
ような感じで、拝見させていただいた時目から鱗でした。  これならトランスからの
直接の影響は受けず又、FGに少々のCRフィルターを付ければノイズ的にも大変良くなる回路かなと思います。  
今までAC成分のノイズ(ハムノイズ)がどうも気になっていたので試させて頂きます。 
ありがとう御座います。

こんにちは。

通常はセンタータップ式のブリッジ整流で問題はないとは思うのですが、大電流を出力するパワーアンプ
などでは、音質的に影響が出てくるようです。 もしかしたらフォノアンプのように微小信号を扱う場合にも
有効かもしれませんね。  トランスの巻き線が2つ必要なのと整流ダイオードが増えてしまうのが難点
ですが、効果があれば採用する価値はあると思います。

トランス屋さんに聞くと、1次側で単層3線式の入力の場合、センタータップは接続すると予期せぬ大電流が
流れてしまうので繋げないというのは常識らしいです。

2次側においては、そういう事はないようですが、±のアンバランスを許容しないというのは基本的に同じ
ように思います。 

少し疑問に思ったことを調べている途中、このサイトを拝見しました。
お聞きしたいのですが、ブリッジ式センタータップで正負の電源を作っていますが、仮にこれがセンターでない場合でも正常な電圧が発生するのでしょうか。

おそねさん

ブリッジのセンタータップを何かの電源に吊るということでしょうか。

トランスで絶縁したあとは、基本的にフローティングですのでどこに接続しても、相対電圧は保持されます。 つまり、12Vに吊れば、それを基準にした±電源になります。 

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/587107/56522356

この記事へのトラックバック一覧です: トランス電源 いろいろ:

« 本日の上原ひろみ | トップページ | 差動回路のカスコード バリエーション »

サイト内検索

Sponsors link

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ