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2012年12月 6日 (木)

ヘッドホンとスピーカーの違い (2)

昨日のセパレーションとクロストークの違いの件は、ちょっとした冗談なのですが、
JEITA 電子情報技術産業協会によると
 
  アンプ    セパレーション   L-R間
          クロストーク     セレクタ間
 
  磁気テープ セパレーション   L-R間  (3.15kHz 又は1kHz) 
          クロストーク     往復間     (125Hz)   
 
という使い分けをしていて、JEITAの測定基準に基づいてメーカーは
スペックを表記しなければなりません。 
ステレオで関連性のある音漏れはセパレーション。 まったく関連性のない
音漏れはクロストークと明確に分けて呼んでいるのです。
 

あのカセットデッキ最強と言われたナカミチDRAGONですら、数値上は
セパレーション37dB クロストーク60dBです。
 
私はDRAGONは聴いたことないのですが、ZX-9という同社のデッキも、
ものスゴイ音でした。 生録した38リールからダビングしたカセットテープから
の音は、遥かにCDを凌駕するものだと思います。 
一度もA/D、D/A変換していない良さというのでしょうかね。
あの音がセパレーション37dB、S/N70dBだったとは、信じがたいことです。 
 

また話がそれてしまいましたが・・・ 
脱線ついでに、Linkwitzさんという方をご存知でしょうか。
 
リンクウィッツ(Linkwitz)さんと言えば、スピーカーのクロスオーバー
ネットワークを組んだりしている人はご存知の方が多いと思います。
完全に平坦な周波数レスポンスと位相の変化も穏やかなスピーカネットワークを
30年近く前に発明したことで有名です。
 
その彼が、40年ほど前にヘッドホンでも自然な音が聞けるようにと Crossfeed
という回路を公表しました。 http://www.linkwitzlab.com/headphone-xfeed.htm
 
簡単に説明すると、この回路は、左右のチャンネルの音を、それぞれCRで遅延させて
反対チャンネルへミックスするという回路となっています。 
つまりチャンネルセパレーションを意図的に悪くしているという回路です。
 
Wave1
 
遅延させてミックスしているので、当然、ミックスされた音にはピークやディップ
が生じてしまいます。 ただ、左右のスピーカーから出力されて左右の耳に届くのと同じ
現象を電気信号のまま作っているに過ぎません。
上の絵は、2箇所の点音源から発した音が干渉する様を現したものです。
このように、音波が加算されて大きくなる部分と、逆に落ち込む部分がでてきます。 
 
実際のスピーカーから発生する音は、直接耳に届く以外に部屋のあちこちに
反射してからも耳に届くため、電気的にミックスするよりずっと複雑になり、結果と
してピークやディップは穏やかです。 
 
このあたりは、残響音までシミュレートするようにDSPによって演算した方がよい
結果が得られるのかもしれませんが、この妙技、全てパッシブ素子で作っている
というのは、さすがLinkwitzさんといったところです。 音質の劣化を最小限に
抑えることができるからです。
 
 
音速を340m/secとして、左右の耳の間隔を18cmとすると、その差は
1/1888 つまり、0.53ms程度の時間差があることになります。
これは、真横からの音で、左右に45度ほどズレた音源からの到達時間は
約0.38msとなります。
 
そのくらい遅延があれば、音圧差がなくても人間は音が左右へズレたところの
音だということが認識できるということでもあります。 周波数が低いと
位相差があまりないため、方向特定することは難しくなります。
また周波数が高すぎても、1回転以上位相が回ったりするので、判別不能になります。
 
 ピーーー って電子音がどこから聞こえてくるのか分からない・・ってアレですね。
 

周波数と波長の関係。  ・・・ と、私が実験した感想
 
 1Hz = 340m  ・・・・・ 実験してない
 10Hz = 34m  ・・・・・ 聴こえない
 50Hz = 17m ・・・・・ 音が低すぎてよくわからない
 100Hz = 3.4m ・・・・・ どうにか音源方向を特定できるようになる
 500Hz = 1.7m ・・・・・ 簡単に方向がわかる
 1kHz = 34cm  ・・・・・ 少しわかりにくくなってくる
 1.5kHz = 23cm ・・・・・ 頭を移動させると方向は特定可能だけど、わかりにくい
 2kHz = 17cm ・・・・・ このへんで音源はどこなのか結構誤認してしまう
 5kHz = 6.8cm  ・・・・・ さっぱり方向がわからない もはや耳鳴りのよう
 10kHz = 3.4cm  ・・・・・
 
 
と、意外にも人が音の方向性を判断できる周波数帯域が狭いことに気が付きます。
コウモリが超音波で耳をレーダーのように使えるのは、左右の耳の間隔が10mm程度
と狭いからでしょうね。
 
 
LinkwitzさんのCrossfeedも700Hz以下をミックスしています。 この周波数設定が絶妙
なのかもしれません。 方向特定可能な音域の高音側は左右にそのまま残して、
それよりも低い部分をミックスしています。 それにより、ヘッドホンで聴いても
スピーカーで聴いているような頭の外に音源があるような自然な臨場感で音を
聴くことができると言われています。  聴いてみたいですね。 
 
 
やはりチャンネルセパレーションは、それなりに重要で、特に100Hz~2kHzあたりの
比較的低い周波数での音が漏れないようにするという事が大切なような気がします。
そして位相も重要になってきますので、2kHzから上側10倍くらいの高域までも抜かりなく
セパレーションを確保したいところです。 
 
 
まとめ : 100Hzから20kHzまでのセパレーションを十分に確保する必要がある。
 
ということでしょう。 
 
 
 
 
※ 音像定位についての詳細は、エレクトロニクスというより音響工学・脳科学・サイエンス
  の分野となってきます。 
  もし興味がございましたら。 「ITD ILD HRTF」などで検索してみてください。
 
 

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