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2012年12月24日 (月)

アンプのリレー式保護回路

Protect1

ついつい手抜きをして説明をしていませんでした。 この回路。

リクエストを頂きましたので、取り上げたいと思います。

 

上の回路図をクリックすると、別ウインドウで大きなサイズが開くはずです。
フルディスクリートヘッドホンアンプに使うために考えたリレー式の保護回路です。

この回路は3つの機能が入っています。

 

 ・電源ON時のリレー駆動遅延機能
 ・アンプ出力のDCオフセット検出機能
 ・電源OFF時の瞬時リレー切り機能

 

市販オーディオアンプに使用しているIC(TA7317P/uPC1237HAなど)から過電流検出を除いた回路になります。 まあ、そういうICは普通はアマチュアだと使わないので入手も難しいです。 

 

そこで、”フル”ディスクリートを名乗るだけあって、特別にディスクリートで組んでみたのがこの回路です。 ICの等価回路も参考にさせて頂きましたが、一応 オリジナル回路です。 

と いうまでのモノでもありません。。。 そういう響きを書いてみたかっただけです。はい。

 

 

さて、気を取り直して回路の説明です。 

回路の部分部分で明確に機能が分かれています。 

 

■電源ON遅延回路

C85とR84の直列CRで、ゆっくりとC85にチャージされていくようになっています。

C85の両端の電圧が1.2VになるとQ86、Q87のダーリントン構成トランジスタがONして、リレーを駆動します。 ここは、TR1つでも良かったのですが、不運にもhfeの低いTRにあたると、リレーを駆動しきれない場合があるのでダーリントンにしました。 TRは選別しないというポリシーがあったからです。

 

■ディスチャージ回路

C85にチャージされた電荷を逃がす回路です。 Q85でディスチャージしています。

 

 

■DCオフセット検出回路

アンプの出力に±0.6V以上大きなオフセット電圧が出たときにQ81、Q82、Q83、Q84のどれかのTRがONします。 そのTRがONすると、上のディスチャージ回路をドライブして、リレーを切ります。 セパレーションも重視していて左右で独立検出しています。 

また電源がONした直後からこの回路は動作しているので、万が一、アンプ故障などでオフセットが出ているときにはリレーをONしないように働きますからヘッドホンへ不用意なDC電圧の印加はありません。 

 

 

■電源OFF検出回路

アンプ側で使っている整流回路のコンデンサの電圧低下より、早く電源OFFを知る回路です。 D91で片波整流してC84でリップルを抑制しています。

+VAと片波整流とのバランスをとっているのがR83とR82ですが、電源ON時はこの2つの抵抗の中点は-2VくらいですからQ80はOFFになっています。 

電源をOFFにした次の瞬間、このバランスが崩れて中点電位は上昇しQ80はONになります。 すると、ディスチャージ回路も動作して、結果、リレーを即座に切ります。

 

そんな感じの回路です。 

 

電子工作のアンプで、ちゃんとした保護回路を入れている例は少ないようですね。
若干の定数変更でパワーアンプにも使えますので、営利目的以外でどうぞご自由にお使いください。

アンプが壊れても、スピーカやヘッドホンまで道連れにすることはないと思います。
このくらいの回路で救えるのであれば入れておいて損はないと思います。

当然、電源ON/OFF時のポップノイズも皆無になります。 
いかがでしょうか。 

 
 
Protect2
 
基板に実装するとこの程度の規模です。  
が、ユニバーサルだと意外と面倒な配線かもしれません。  
 
http://it-densi.ocnk.net/product/97 こちらでuPC1237HAを使ったキット販売がありました。 回路図を見るとDCオフセット検出は左右共用・・・ 

運悪く L/Rで+側-側へとオフセットがでるとお互いにキャンセルしあって検出できないという構成です。 

 

 

 

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コメント

先日基板を分けていただいた港北区の中村です。
なんとか音が出ました。
リレーがオンにならず、悩みました。
原因はC84に積層セラミックをつけちゃったんですね。
電解コンにしたらあっさりオンになりました。
回路図に+マークがあったんでアレレと気づきました。
コンデンサの種類と用途。勉強します。

思わずうれしくなって書き込みました。
失礼しました。

tomei さん
こんばんは。

確かにこの回路図のC84の場所はセラミックだとダメかもしれませんね。
理由は、セラミックコンデンサは、DCが掛かると容量が減ってしまうからです。

この耐圧のものは使ったことがないですが、10u/6.3Vというのを使用するときに
調べたところ、5Vでは1/4くらいに容量が減るようなグラフをみて驚いたことがあります。

http://nw-electric.way-nifty.com/blog/2012/11/post-7aa2.html
こちらをご覧ください。
 
電解コンデンサやOSコンデンサは、電圧がかかっても容量が減ることはないです。

 

いつも楽しみにブログを拝見させて頂いております。
公開されているアンプ保護回路を自作パワーアンプに採用したいのですが、電源OFF検出回路のR82とR83の定数の求め方がどうしてもわかりません。
電源は±45Vと±24Vと2種類検討しているのですが、できればご教授お願い致します。

mithril さん

R83,R82の抵抗ですが、これは、電源OFF検出の半波整流電圧と+VA
とのでバランスを取っています。 電源がONの状態ではQ80のベース
電圧が-2Vくらいになるように設定するのが良いです。

半波整流側は10uFしか容量がないため、+VAより先にデスチャージされ、
Q80のベースは、R80で+VAから電流が流れてONします。

±45Vとする場合は、TRの耐圧に気をつけて下さい。
±24VでもQ87、Q86はA1015の耐圧がギリギリになると思います。
また、リレーは-VAまで引っ張らずにGNDへと繋げた方がR86の損失が小さく済みます。
D91,D90も100V1Aクラスのものを使った方が良いですね。

回答ありがとうございます。
電源OFF検出回路のQ80のベース電圧を-2Vくらいに設定するというのは本文で読み取れた(なぜ-2Vなのかは理解できていませんが・・・)のですが、+VA(+7V)及びR83とR82及びAC6.3Vの中点が-2Vになる理屈(計算)がわからなかったのです。
アドバイス頂いた耐圧に注意して実際に作成・計測してR83
とR82の数値を模索してみます。

mithril さん

ちょっと説明が足りませんでしたね。

Q80のベース電位が0.6V以上でリレーがOFFになります。
0Vくらいをキープできれば大丈夫なのですが、OFF検出は半波整流のため
リップル電圧が、1Vくらいあります。  ということで、もう少しだけマイナス側へと
引っ張っておく必要があります。
また、引っ張りすぎると、今度はQ80のVeboの耐圧(5V)を超えてしまいます。
電圧的には-1Vでも-3Vでも大丈夫です。 それより上でも下でも不具合が生じます。 

あとは、C84はリップルが多いため、早めに容量低下が起こる可能性がありますので
-1V狙いは少しだけ危険です。 
ということで、デザインセンターを-2V狙いにしています。

ちなみにQ80をミュート用TRにするとVebo耐圧が20vとか25vに増えるので、このあたり
のシビアさは少し解消されます。

初めまして。この度、チャンネルデバイダーを主に販売しているメジャグラン殿でナショナルセミコンダクターのLM1876を使用した廉価版のパワーアンプ#5(5W)を購入しましたが、電源投入時にポップ音が出ます。完成品なので自分で何とかしなければなりません。現在公開されている保護回路でうまく適合する各部品の定数、耐電圧などをご教授頂けませんでしょうか?。実は適合しそうなキットを探しましたが、今2つなものばかりです。使用目的はALTEC A5のドライバー288-16Gのマルチアンプのパワーアンプ用です。こんなアンプと思われるかもしれませんがマッチングがよく、非常に爽やかな再生音が出ます。女性ボーカルなどは非常に生々しいです。しかし、電源投入ごとにひやひやしています。電子回路に関しては、全くの素人です。20年ほど前に人に進められてクリスキットのパワーアンプ、プリアンプ、チャンネルデバイダーを組み立てたことはあります。基盤に関しても大阪の日本橋などに探しにいかねばなりません。どの様な物を買えば良いかも分かりません。判っていることは、お亡くなりになった。クリスキットの主催者である、桝谷さんの解説で、エポキシ基板がベストと知った程度です。素人が実際に製作可能な、かなり具体的な内容までご教授頂けませんでしょうか?。何とどよろしくお願い致します。

iwachan さん

ALTECは能率が高くて小パワーアンプでも十分な音量が出るって言われていますね。
その分、ポップノイズも大きく聞えるのかもしれません。

さて、リレーですが、
http://nw-electric.way-nifty.com/blog/prekit12.html
これを使ってみるというのはどうでしょうか?

出力オープン型ミュートで使用します。  本来、この手の小型リレーは大電流が流せないのですが、5W程度のアンプならしばらく(数年)は持つと思います。 リレーの接点不良が起きたら、リレーを交換すると復活します。

本来であれば、LM1876のミュート(スタンバイ)機能をきちんと使う回路設計とするべきなのでしょうけど、完成品なら仕方がないです。 

たかじんさん。ご連絡有難うございました。
「本来であれば、LM1876のミュート(スタンバイ)機能をきちんと使う回路設計とすべき。」に関してですが、よく考えてみると後付けで狭い所に無理矢理押し込めるのであれば、
始めからLM1876のミュート機能を使える回路とすればすむ事柄です。この際、今の簡易な基盤を廃棄し新たに基板を製作しLM1876のミュートたほうが;得策と思えてきました。尚、メジャグランのアンプは、あまり良い設計では無いと思われます。照明のスイッチを入れるだけで
ポップ音が出ます。安くあげているようです。電源線もかなり細くふにゃふにゃです。LM1876のミュート機能を活かした回路をご教授頂けませんでしょうか?。宜しくお願い致します。

iwachan さん

http://www.ti.com/lit/ds/symlink/lm1876.pdf
こちらがLM1876のデータシートです。

12ページにミュート端子に印加する電圧と、ミュートの効き具合のグラフが載っています。 Fig 23です。 約1.5V以上でミュートがかかるようです。 

電源ONと共に、ミュート端子を立ち上げて、徐々に電圧を落としていくことで電源ON時のポップノイズは低減できると思います。 ただし、電源OFF時は、対処が難しいです。

また、照明のスイッチでノイズが乗るというのは、ポップノイズとは別です。 そして、それほど電源ラインのノイズ(外来ノイズ)が乗りやすいということは、片電源でアンプを動かしていることが推測されます。 
LM1876自体は±電源で動作させることができるので、±電源で使う方が外来ノイズに強いです。 

現在の音に満足されているのであれば、電源方式は変えない方がよいかもしれません。 片電源と±電源では、はっきりと音が変わります。 外来ノイズに弱くとも、片電源仕様として絶妙な味付けをされている可能性も考えられます。

たかじんさん。ご連絡有難うございます。メジャグラン殿でナショナルセミコンダクターのLM1876を使用した廉価版のパワーアンプは、解説によれば、管球アンプ電源2A3を使用したプッシュプルパワーアップの音に酷似しているようです。また、2A3を使用したロフティンホワイトアンプの音が最高であるとの解説もありました。それにしては、アンプの中をあけるとやすっぽさは否めません。電源スイッチのところにスパークキラーも付いていなかったので出張の折に秋葉原の、オーディオ専科で購入し取付ました。基板も茶色の物です。また、使用されている配線は?と思うほど細い物が使用されています。


たかじんさん。ご連絡有難うございます。メジャグラン殿でナショナルセミコンダクターのLM1876を使用した廉価版のパワーアンプは、解説によれば、管球アンプ電源2A3を使用したプッシュプルパワーアップの音に酷似しているようです。また、2A3を使用したロフティンホワイトアンプの音が最高であるとの解説もありました。それにしては、アンプの中をあけるとやすっぽさは否めません。電源スイッチのところにスパークキラーも付いていなかったので出張の折に秋葉原の、オーディオ専科で購入し取付ました。基板も茶色の物です。また、使用されている配線は?と思うほど細い物が使用されています。


2A3は、良い球だと思います。 プッシュプルとロフチンホワイト(シングル)は大分音の傾向が異なるような気がします。 

アンプの音は、高い部品を使えばよいとは限らないです。 特に広帯域や低ノイズ、ハイパワーを狙わず、聴き心地のよさだけを求めた絶妙なチューニングというのは、案外、安い部品でも成り立ったりするものです。 

ただ、片電源仕様となると、ポップノイズをICのミュート機能だけで対策するのは、少々難しいかもしれないですね。 外部にリレーを使った方がラクかもしれません。 
 

>アンプの出力に±0.6V以上大きなオフセット電圧が出たときにQ81、>Q82、Q83、Q84のどれかのTRがONします。

この記述と同等内容をを激しく否定するブログに遭遇しました。
特に負側は-5.1V 検出に3秒かかると主張しています。

この記述を引用させていただいてよろしいでしょうか?

この検出部の回路は多くのメーカー、IC回路、雑誌ライターも採用している回路で動作検証されています。

こんにちは。

他人や、私がどう主張したとしても、電子回路は物理現象にもとづき動きます。 人の思いや意見には左右されません。

どこに疑問を持っているのか文面からはよく分かりませんが、実際に作ってみるとよいと思います。 シミュレーションでもよいです。 ご自身が納得いくまでいじり倒すと良いですね。


おっしゃる通り、
この回路の検出部の4つのTRは、IC内部に使われていて、実績という意味では相当数あります。 数億個以上じゃないでしょうか。
ちなみに、この回路は東芝のTA7317Pを元にしています。 それを「ディスクリート化」するにあたって、TA7317Pの外付け回路までを含めて極限まで回路数を減らしたのがこの回路です。 オリジナルというのは言い過ぎで、単なる洒落です(笑 そこは記事の文面から読み取っていただけると助かります。 


それと、動作を遅くしているのはDCのみを検出するためで、10Hzくらいの信号が入っても誤動作しないための仕様です。 
検出動作を早くしたいのであれば入力フィルタの時定数を小さくするとよいですよ。 大振幅で低い周波数の信号にも反応してリレーを切るようになります。

たかじんさま
こんにちは
お忙しいところありがとうございます。
私も、同等の回路で実機で動作検証し、問題なく保護回路としての役目を確認しております。

物理的に動作しているのに、動作しないと否定され困って書き込みました。動作説明しても理解できない人は、出来ないようです。

なるほど。 そういうことでしたか。

動作しないのは、何か別の原因があるのだと思います。 ハンダ不良とか、配線ミスあたりでしょうかね。

まあ、それも、その人にとってはひとつの経験値になりますね。 執念深くミスを探して完成まで辿りつけるか、途中で諦めてしまうか。 

自分の作ったものにはミスがないと思いたくなる気持ちも分かります。  経験をつむと、逆に 「また俺はミスってしまったのか」 と真っ先に自分の作業を疑うようになりますね(笑

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